照射設備
照射設備概要
水力照射設備
気送照射設備
放射化分析用照射設備
均一照射設備
回転照射設備
垂直照射設備
7.垂直照射設備(VT,RG,BR,SH)
本照射設備は、燃料領域のVT、RG、ベリリウム反射体領域のBR孔及び重水反射体領域のSH 孔を利用してキャプセル照射を行うために設置されたものです。
各照射孔の特徴を以下に紹介します。
a)VT-1 照射孔
燃料領域中心にあって熱中性子束及び高速中性子束が高く、特に高速中性子照射に適しています。燃料・材料の照射試験、RI の製造に用いられています。 外径55mm、長さ900mmのアルミニウム製のバスケットまたは密封型のキャプセルに試料を入れて照射します。
b)RG 照射孔
燃料領域の周辺の照射孔で、熱中性子、速中性子照射に適しているため、燃料・材料の照射試験、RIの製造等に用いられています。試料は、バスケットまたは密封型キャプセルに入れて照射する他、熱電対、ヒータ、SPND等を付けて計測付き照射、温度制御照射を行うことができます。
キャプセル寸法は、外径55mm、長さ900mm となります。
c)BR 照射孔
ベリリウム反射体内の照射孔で、熱中性子束照射に適しているため、燃料・材料の照射、RI の製造に用いられています。照射の形態はRG 照射孔と同様となります。
キャプセル寸法は、外径40mm,長さ900mm です。
d)SH 照射孔
重水タンク内の照射シンブルを利用して熱中性子照射を行います。照射の形態はRG照射孔とほぼ同様であるが、キャプセル外径が90mmと大きいため、比較的大きな試料を照射することができます。
上記の垂直照射設備及び回転照射設備の照射孔は原子炉の一次冷却水で冷却されており、一次冷却水温度は約35℃です。
バスケット照射の場合、試料の容器が原子炉の一次冷却水に直接触れることになるので、容器は溶接または摩擦圧接等で十分に密封する必要があります。